大韓航空の手荷物ルールは、細かい制限があるものの、一般的なフルサービスキャリアとして基準的な内容となっています。機内持ち込みはエコノミークラスで10kgまで、預け入れ手荷物は23kgまでと定められており、超過の場合は追加料金が発生します。
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特に注目すべきは、2025年3月からモバイルバッテリーの取り扱いルールが大きく変更される点です。機内での充電や手荷物棚への収納が禁止となり、座席前のポケットに入れることが必要になります。液体類の持ち込みも100ml以下の容器に限定され、それらを1リットル以下の透明な袋にまとめる必要があります。
記事のポイント!
- 預け入れ手荷物と機内持ち込み手荷物の基本的な重量制限とサイズ制限
- 2025年3月から変更となるモバイルバッテリーの新ルール
- 液体類の持ち込み制限と医薬品などの例外規定
- 手荷物の超過料金と制限を超えた場合の対処方法
大韓航空の手荷物ルールと注意点まとめ
- エコノミークラスの預け入れ手荷物は23kgまで1個が無料
- 機内持ち込み手荷物は10kgまでが基本ルール
- 液体物は100ml以下の容器に入れて1L以内が必須
- 3月からモバイルバッテリーの機内充電と荷物棚収納が禁止
- 手荷物の超過料金は70,000ウォンから発生
- 預け入れ禁止品目はバッテリー類と危険物が対象
エコノミークラスの預け入れ手荷物は23kgまで1個が無料
大韓航空のエコノミークラスでは、預け入れ手荷物は1人につき23kgまでの手荷物1個を無料で預けることができます。これは国際線の基準となっています。
サイズについては、3辺の合計が158cm以内に収める必要があります。これを超えると超過料金が発生するため、事前に計測しておくことをお勧めします。
ただし、米州路線はルールが異なり、23kg以下の手荷物を2個まで無料で預けることができます。これは他の路線と比べてより余裕のある条件となっています。
プレステージクラスでは32kgまでの手荷物2個、ファーストクラスでは32kgまでの手荷物3個まで無料となります。搭乗クラスによって制限が大きく異なるため、チケット予約時に確認しておくとよいでしょう。
乳幼児の場合は、折りたたみ式ベビーカー1台とチャイルドシート1台を、通常の手荷物許容量に加えて無料で預けることができます。子連れ旅行の際は、この追加枠を活用することで荷物の心配が減ります。
機内持ち込み手荷物は10kgまでが基本ルール
機内持ち込み手荷物について、エコノミークラスでは手荷物1個と身の回り品1個の合計10kgまでが基本ルールとなっています。
サイズは3辺の合計が115cm以内(55cm×40cm×20cm以内)と定められており、ハンドルやキャスターを含めた寸法となります。一般的な機内持ち込み用キャリーケースであれば、このサイズ制限内に収まります。
身の回り品としては、ノートパソコン、書類かばん、ハンドバッグなどが認められています。これらは前の座席の下に収まるサイズである必要があります。
荷物は必ず自分で持ち運びができる重さにする必要があります。客室乗務員による収納の手伝いは、怪我防止の観点から制限されています。
なお、機内の収納スペース不足や航空会社の都合により、規定内の手荷物でも搭乗ゲートで預け入れを求められる場合があります。貴重品は常に手元に置けるよう、別途用意しておくことをお勧めします。
液体物は100ml以下の容器に入れて1L以内が必須
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機内への液体物の持ち込みについては、厳格なルールが設けられています。100ml以下の容器に入った液体類のみが持ち込み可能です。
これらの容器は、1リットル以下の再封可能な透明プラスチック製の袋に入れる必要があります。袋は1人1枚までとなっています。100mlを超える容器に100ml以下の液体が入っている場合でも、持ち込むことはできません。
ただし、医薬品やベビーミルク、ベビーフードなどは例外として認められています。医薬品の場合、処方箋の写しや医師の診断書の提示を求められる場合があります。
液体物の制限は、食品、飲料、化粧品など幅広い品目に適用されます。具体的には、ジュース、化粧水、クリーム、マスカラ、ヘアジェルなどが対象となります。
出国手続き後に免税店で購入した液体類については、専用の透明な袋に入れられ、レシートが添付されていれば持ち込むことができます。ただし、未開封の状態を維持する必要があります。
3月からモバイルバッテリーの機内充電と荷物棚収納が禁止
2025年3月1日から、韓国発の大韓航空便において、モバイルバッテリーと電子たばこの取り扱いルールが変更されます。
機内での充電が禁止されるだけでなく、頭上の手荷物棚への収納も禁止となります。これらは、乗客が直接所持するか、座席前のポケットに収納する必要があります。
容量制限も設けられており、100Wh以下のバッテリーは5個まで持ち込み可能です。100Wh超160Wh以下のものは航空会社の承認を得て2個まで持ち込めます。160Whを超えるものは持ち込みが禁止されています。
モバイルバッテリーの端子は、金属との接触を防ぐため、絶縁テープを貼るか保護用のポーチやビニール袋に入れて保管する必要があります。
このルール変更は、2025年1月に発生したエアプサン機の火災事故を受けた予防的な措置として導入されます。
手荷物の超過料金は70,000ウォンから発生
手荷物が規定の重量やサイズを超過した場合、追加料金が必要となります。日本・中国路線の場合、最初の超過手荷物は70,000ウォン、2個目からは1個あたり100,000ウォンの料金が発生します。
東南・西南アジア路線では、最初の超過手荷物が100,000ウォン、2個目からは1個あたり150,000ウォンとなります。事前に超過料金を支払う場合は、空港での支払いよりも安く済むことがあります。
超過料金はスカイパスマイレージでの支払いも可能です。必要なマイレージ数は地域によって異なりますが、事前決済の場合、最大3個分まで支払うことができます。
機内持ち込み手荷物が規定に合致している場合でも、機内の収納スペース不足により、搭乗ゲートで預け入れを求められる場合があります。この場合の追加料金は発生しません。
なお、超過料金の支払い方法は、出発空港のチェックインカウンターで現金またはクレジットカードで支払うことができます。シティエアポートでの支払いはできないため注意が必要です。
預け入れ禁止品目はバッテリー類と危険物が対象
預け入れ禁止品目には、安全上の理由から様々な制限が設けられています。特に、モバイルバッテリーなどのリチウムイオン電池は、預け入れ手荷物として受け付けることができません。
また、カセットコンロ用ガス、オイルタンク式ライター、花火、クラッカー、瞬間冷却材、殺虫剤、漂白剤なども預け入れ禁止となっています。これらは機内持ち込みも禁止されています。
電池が取り外しできないヘアーケアグッズも預け入れできません。ただし、電池を取り外せるタイプであれば、電池を外して機内に持ち込むことで対応可能です。
貴重品や壊れやすいものについても、預け入れは推奨されません。パスポート、現金、パソコン、カメラなどは機内持ち込み手荷物として携帯することをお勧めします。
危険物は全部で300種類以上あるため、不明な場合は事前に航空会社へ確認することをお勧めします。
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大韓航空の手荷物に関する重要情報
- 機内持ち込みサイズは3辺の合計115cm以内が基準
- 預け入れ手荷物は3辺の合計158cm以内が上限
- コードシェア便は運航会社のルールが適用
- 乳幼児の手荷物は追加で10kgまで無料
- ベビーカーは1台まで無料で預け入れ可能
- 医薬品と化粧品の持ち込みは申告が重要
- まとめ:大韓航空の手荷物ルールと注意点
機内持ち込みサイズは3辺の合計115cm以内が基準
大韓航空の機内持ち込み手荷物は、3辺の合計が115cm以内、または各辺の長さが55cm×40cm×20cm以内に収める必要があります。
手荷物は、機内の収納棚に収納できるサイズである必要があります。大きすぎる手荷物は、座席の下ではなく頭上の収納棚に収納するよう案内されます。
収納時は、手荷物が落下しないよう注意が必要です。収納棚への収納は、乗客自身で行うことが求められています。
手荷物の破損や客室乗務員の負傷を防ぐため、重すぎる手荷物は受託手荷物として預ける必要があります。
機内の安全性と快適性を確保するため、通路や非常口付近への荷物の配置は禁止されています。また、簡易ベッドやレッグハンモックなど、他の乗客の迷惑になる荷物の使用も認められていません。
預け入れ手荷物は3辺の合計158cm以内が上限
預け入れ手荷物のサイズ制限は、3辺の合計が158cm以内と定められています。これは国際線の基準となります。
エコノミークラスの場合、この制限内で23kgまでの手荷物1個を無料で預けることができます。プレステージクラスでは32kgまでの手荷物2個、ファーストクラスでは32kgまでの手荷物3個まで預けることが可能です。
手荷物のサイズが規定を超える場合、超過料金が発生します。159cmから203cmまでは100,000ウォン、203cmから292cmまでは200,000ウォンの追加料金が必要です。
重量超過の場合、24kgから32kgまでは50,000ウォン、32kgから45kgまでは100,000ウォンの料金が発生します。
事前にサイズと重量を確認し、必要に応じて荷物を分けるなどの対応を取ることをお勧めします。
コードシェア便は運航会社のルールが適用
コードシェア便の場合、機内持ち込み手荷物の許容量は運航航空会社のルールによって異なります。予約時に運航会社を確認し、そのルールに従う必要があります。
搭乗前に、運航会社の手荷物規定を確認することが重要です。大韓航空のルールと異なる場合でも、運航会社の基準が優先されます。
手荷物の制限は、重量、サイズ、個数など、すべての面で運航会社のルールが適用されます。超過料金の基準も運航会社の規定に従います。
コードシェア便の場合、チェックインカウンターでも運航会社の規定について案内されます。不明な点があれば、その時点で確認することをお勧めします。
事前に運航会社のウェブサイトで確認するか、予約時に照会することで、当日のトラブルを避けることができます。
乳幼児の手荷物は追加で10kgまで無料
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乳幼児に対しては、3辺の合計が115cm以下で重量10kg以内の手荷物1個が無料で認められています。これは通常の手荷物許容量に追加される特別な枠です。
また、乳幼児用の折りたたみ式ベビーカー1台とチャイルドシートまたはバシネット1台も、無料で持ち込むことができます。
乳幼児用の手荷物には、離乳食やミルク、おむつなど必要な物品を入れることができます。液体の制限についても、乳幼児用のミルクや離乳食は例外として認められています。
ただし、これらの特別許容は乳幼児が同行している場合に限られます。乳幼児用の物品であることを証明できるよう、必要に応じて説明できる準備をしておくとよいでしょう。
搭乗時には、これらの追加手荷物についてチェックインカウンターで申告する必要があります。
ベビーカーは1台まで無料で預け入れ可能
大韓航空では、完全に折りたたみ可能なポータブル型ベビーカーについて、100×20×20cm未満のサイズであれば機内への持ち込みが可能です。
3辺の合計が115cmを超えるベビーカーは、搭乗口まで使用できますが、その後は委託手荷物として預ける必要があります。この場合でも追加料金は発生しません。
国際線到着時は搭乗ゲート前で、国内線の場合は手荷物受取場所でベビーカーを受け取ることができます。ただし、空港によっては到着時にベビーカーを搭乗口まで届けられない場合があるため、事前に確認が必要です。
ベビーカーは1台まで無料で預けることができ、この特典は通常の手荷物許容量とは別枠で利用できます。チャイルドシートについても同様の扱いとなります。
乳幼児の快適な移動のため、これらの特別サービスを活用することをお勧めします。
医薬品と化粧品の持ち込みは申告が重要
医薬品は、必要な量であれば100mlの制限を超えても機内持ち込みが可能です。ただし、処方箋の写しや医師の診断書の提示を求められる場合があります。
化粧品の場合、ローションや乳液など液体のものは100ml以下の容器に入れる必要があります。ジェル、スプレー、クリーム状の化粧品には別途規定があり、1容器あたり0.5kgまたは0.5ℓ以下、合計で2kgまたは2ℓ以下という制限があります。
ヘアースプレー、シェービングジェル、殺菌・消毒剤なども化粧品の規定に含まれます。規定量を超える場合は、預け入れ手荷物として運ぶ必要があります。
液体の化粧品は、1リットル以下の再封可能な透明プラスチック袋に入れて持ち込む必要があります。保安検査場では、この袋を取り出して提示することが求められます。
出国後に免税店で購入した化粧品については、専用の透明な袋に入れられ、レシートが添付されていれば持ち込みが可能です。
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まとめ:大韓航空の手荷物ルールと注意点
最後に記事のポイントをまとめます。
- エコノミークラスの預け入れ手荷物は23kgまで1個が無料で預けられる
- 機内持ち込み手荷物は、3辺合計115cm以内かつ10kg以下が基準
- 液体は100ml以下の容器に入れ、1リットル以下の透明袋にまとめる必要がある
- 2025年3月からモバイルバッテリーの機内充電と荷物棚収納が禁止
- 手荷物超過料金は路線によって異なり、日本路線は70,000ウォンから
- 預け入れ禁止品目にはバッテリー類や危険物が含まれる
- コードシェア便は運航会社のルールが適用される
- 乳幼児は追加で10kgまでの手荷物が無料
- ベビーカーは1台まで無料で預け入れ可能
- 医薬品は必要量の持ち込みが可能だが、証明書が必要な場合がある
- 免税店で購入した液体は、専用の透明袋とレシートがあれば持ち込み可能
- 手荷物は自身で管理し、収納できる重さとサイズを守る必要がある