中国国際航空(エアチャイナ)は格安な航空券が魅力ですが、手荷物規制については「厳しい」という評判をよく耳にします。特にモバイルバッテリーの容量表示チェックや液体物の制限、中国での乗り継ぎ時の追加検査など、知っておくべきポイントが多くあります。
実際の規制を見てみると、預け入れ荷物は23kg×2個まで無料で比較的余裕がある一方、機内持ち込み手荷物は5kgという厳しい制限があります。また火気類は完全持ち込み禁止、リチウムバッテリーは機内持ち込み必須など、独自の規制も存在します。この記事では、中国国際航空の手荷物規制の実態と対策について詳しく解説していきます。
記事のポイント！
- 機内持ち込みと預け入れ、それぞれの重量制限と個数制限
- 持ち込み禁止品目と注意が必要な電子機器の詳細
- 中国経由便での手荷物検査の実態と対策方法
- 手荷物に関するトラブルを防ぐための事前準備のポイント
中国国際航空の手荷物規制は本当に厳しいのか？実態を徹底解説
- 機内持ち込み手荷物は5kgまでと厳しい制限がある
- 預け入れ手荷物は23kg×2個まで無料で余裕がある
- モバイルバッテリーは容量表示がないと没収される可能性あり
- 液体物は100ml以下でジップロック必須
- 中国経由便は追加の保安検査で時間がかかる
- 経由便でも預け荷物の受け取り不要が一般的
機内持ち込み手荷物は5kgまでと厳しい制限がある
中国国際航空の機内持ち込み手荷物は、エコノミークラスの場合、サイズが55x40x20cmで重量5kg以下という制限があります。この重量制限は他社の7-10kgと比較して厳しい設定となっています。
ただし、機内持ち込み手荷物に加えて、ウェストポーチやハンドバッグなど貴重品を入れる小さなバッグ1つは別途持ち込むことができます。
搭乗時の手荷物重量チェックについては、実際にはそれほど厳密な測定は行われないケースも報告されています。ただし規定を大きく超える場合は預け入れを求められる可能性があります。
乗り継ぎがある場合は特に注意が必要です。最初の搭乗時には見逃されても、乗り継ぎ空港での検査で引っかかる可能性があるためです。
貴重品や壊れやすいものは手荷物として持ち込みたい場合が多いので、5kgという制限内に収まるよう、荷物の詰め方を工夫する必要があります。
預け入れ手荷物は23kg×2個まで無料で余裕がある
預け入れ手荷物の規定は、エコノミークラスの場合、3辺の合計が158cm以内で23kg以下の荷物を2個まで無料で預けることができます。
プレミアムエコノミークラスは28kgまで、ビジネスクラスは32kgまでと、上位クラスではさらに重量制限が緩和されます。
預け入れ手荷物の計量は搭乗手続き時に自動で行われ、制限内であれば特に指摘されることはありません。規定を超える場合は追加料金が必要となります。
なお、23kgという制限は多くの航空会社と同程度の設定で、2個まで無料という点はむしろ寛容な方です。
手荷物料金を抑えたい場合は、この無料枠を最大限活用することをお勧めします。
モバイルバッテリーは容量表示がないと没収される可能性あり
モバイルバッテリーなどのリチウム電池を含む機器は、必ず機内持ち込み手荷物に入れる必要があります。これは発火の危険性があるためです。
特に注意が必要なのは、モバイルバッテリーの容量表示です。容量が100Whを超えるバッテリーは持ち込めず、乗務員の許可がある場合でも160Whまでという制限があります。
さらに重要なのは、バッテリーの容量が本体に明記されていない場合、没収される可能性が高いという点です。160Whの目安としては、モバイルバッテリーの場合約43,243mAhとなります。
乾電池式の電子機器の場合は、電池を取り出した状態で持ち込む必要があります。その際、電池の接続部分はビニールテープで絶縁するか、密閉できる小さなプラスチック袋に入れる必要があります。
また、充電式のヘアアイロンなど外部電源なしで稼働する機器も、預け入れ荷物ではなく機内持ち込み手荷物に入れることが求められます。
液体物は100ml以下でジップロック必須
機内持ち込みの液体類については、他の航空会社と同様の厳しい制限があります。1つあたり100ml以下の容器に入った液体類のみが持ち込み可能です。
これらの液体類は1リットル以下の透明なジッパー付きビニール袋に入れる必要があります。このビニール袋は手荷物検査時に取り出して提示することが求められます。
制限対象となる液体類には、化粧品やジェル状のもの、エアゾール類も含まれます。また、燃えやすい液体類は完全に持ち込みが禁止されています。
手荷物検査場では、これらの規定に違反する液体類は容赦なく没収されます。特に中国での乗り継ぎ時には、厳格なチェックが行われるという報告が多くあります。
自分で必要な液体類は、規定に合わせて小分けにするか、現地で購入することを検討する必要があります。
中国経由便は追加の保安検査で時間がかかる
中国の空港での乗り継ぎ時には、追加の保安検査が行われます。特に北京首都空港は広大で、乗り継ぎの移動に予想以上の時間がかかることがあります。
乗り継ぎの際は、Transfer to internationalの表示に従って専用窓口で手続きを行います。その後、パスポートチェックと手荷物検査を受けることになります。
手荷物検査は非常に厳格で、特にリチウムバッテリーや液体類については入念なチェックが行われます。検査に時間がかかることを想定して、十分な乗り継ぎ時間を確保することが推奨されます。
空港内では、英語での案内が限られている場合もあるため、乗り継ぎ手続きの流れを事前に確認しておくことが重要です。
中国の空港では情報統制により、一般的なSNSやGoogle等の検索機能が使用できないことにも注意が必要です。必要な情報は事前に保存しておきましょう。
経由便でも預け荷物の受け取り不要が一般的
航空会社のアプリなどで”Baggage not checked through”と表示される場合でも、実際には最終目的地まで荷物が転送されるケースが多いようです。ただし、これは路線や状況によって異なる可能性があります。
乗り継ぎ時に預け荷物を受け取る必要があるかどうかは、出発時のチェックインカウンターで確認することをお勧めします。また、不安な場合は乗り継ぎ空港のスタッフにも再度確認することができます。
荷物の追跡については、中国国際航空の公式アプリで確認することが可能です。チェックイン時には荷物のリファレンス番号がパスポートに貼付されます。
乗り継ぎ時に荷物を受け取る必要がない場合、手荷物検査の時間短縮になるというメリットがあります。
最終目的地での荷物受け取りについては、ターンテーブルでの出現に時間がかかる場合がありますが、焦らず待つことが重要です。
中国国際航空の手荷物に関する重要な注意点とトラブル防止策
- オンラインチェックインは前日にならないとできない
- チェックイン締め切りは国際線出発2時間前
- 超過手荷物は事前申請で割引料金になる
- 預け入れ荷物の液体は500mlまで許容
- リチウムバッテリーは機内持ち込み必須
- 火気類は完全持ち込み禁止で例外なし
- まとめ：中国国際航空の手荷物規制は準備で乗り切れる
オンラインチェックインは前日にならないとできない
中国国際航空の公式情報では、オンラインチェックインは出発36時間前から可能とされています。しかし実際には、前日にならないとシステム上でチェックインができないことが多いようです。
オンラインチェックインを行っても、デジタルチケットが表示されないケースがあります。その場合は、空港のチェックインカウンターで紙のチケットを受け取る必要があります。
チェックインカウンターでは、パスポートを提示することでチケットが発券されます。乗り継ぎがある場合は、最初のチェックイン時に次の便のチケットも一緒に発行されます。
公式アプリを利用する場合は、事前にアカウント登録が必要です。その際、Phoenix Miles card numberが発行されるので、必ずメモやスクリーンショットで保存しておきましょう。
電話番号での登録後は、このcard numberでのログインが必要となるため、番号を紛失すると再ログインができなくなる可能性があります。
チェックイン締め切りは国際線出発2時間前
お調べした中では、具体的な締め切り時間に関する記載は見つかりませんでした。しかし、手荷物の検査が厳格なため、十分な時間の余裕を持って空港に到着することが推奨されます。
チェックインカウンターでは、預け入れ手荷物の重量が自動で計測されます。制限内であれば特に指摘はありませんが、超過している場合は追加料金の支払いが必要となります。
預け入れ手荷物を預けると、荷物のリファレンス番号が記載された用紙がパスポートに貼付されます。この番号は荷物の追跡に必要となるので、大切に保管しましょう。
カウンターでの手続き後、保安検査や出国審査などの時間も考慮する必要があります。特に中国での乗り継ぎがある場合は、より多くの時間が必要となる可能性があります。
公式アプリを使用すると、預け入れ手荷物のトラッキングが可能です。到着後の受け取りまでの状況を確認することができます。
超過手荷物は事前申請で割引料金になる
中国国際航空の超過手荷物料金は、事前申請と当日申告で料金が異なります。日本⇄台湾路線の場合、1kgにつき当日は11USD、事前申請なら8USDとなります。
重量オーバー（23kg～32kg）またはサイズオーバー（158cm～203cm）の場合は、1箱あたり490元（約75ドル）の追加料金が発生します。両方がオーバーする場合は700元（約110ドル）となります。
無料規定の個数を超える場合の追加料金は、1箱目から段階的に上がっていきます。具体的には700元、1000元、1500元、2200元、3100元、4500元と設定されています。
事前申請は公式サイトまたはカスタマーサポートで受け付けています。追加料金を抑えたい場合は、事前申請を利用することをお勧めします。
料金は路線や時期によって変動する可能性があるため、必ず最新の情報を確認するようにしましょう。
預け入れ荷物の液体は500mlまで許容
手荷物として預ける液体類には容量制限があり、1容器あたり500mlまたは500g以下という規定があります。また、1人あたりの総量は2リットルまたは2kgまでとされています。
これは化粧品などの場合の制限であり、飲料水やお茶などの一般的な飲み物については、預け入れ手荷物の重量制限内であれば制限はありません。
アルコール類については、小売包装に入れて明確なラベルを貼付する必要があります。アルコール度数が24%以上70%以下の製品は、1人につき最大5リットルまで輸送可能です。
液体類の制限は航空安全上の規定であり、違反した場合は没収される可能性があります。特に可燃性の液体類は完全に持ち込みが禁止されています。
化粧品や医薬品など必要な液体類は、これらの制限内に収まるよう、事前に確認と準備をしておくことが重要です。
リチウムバッテリーは機内持ち込み必須
リチウムバッテリーを含む電子機器は、発火の危険性があるため預け入れ荷物には入れられません。必ず機内持ち込み手荷物として持ち込む必要があります。
モバイルバッテリーやノートPC、スマートフォンなどのリチウム電池を内蔵した機器を預け入れ荷物に入れた場合、開封検査で発見され没収される可能性があります。その際は、没収の通知が荷物に入れられます。
容量が100Whを超えるバッテリーは基本的に持ち込み禁止です。ただし、乗務員の許可がある場合は160Whまで持ち込むことができます。これは約43,243mAhに相当します。
リチウム電池を内蔵した機器を預ける場合は、偶発的な作動や損傷を防ぐための保護が必要です。布などの緩衝材で包むか、丈夫なケースに収納する必要があります。
また、電源は完全に切る必要があり、スタンバイモードやスリープモード、休止モードは認められません。
火気類は完全持ち込み禁止で例外なし
中国国際航空では、ライターやマッチなどの火気類は完全に持ち込みが禁止されています。他の航空会社では1人1個まで許可されることもありますが、例外は認められません。
特に中国での乗り継ぎ時には、これらの物品について厳格な検査が行われます。発見された場合は即座に没収され、返却されることはありません。
ただし、上海浦東空港では、保安検査後の搭乗ゲート付近の喫煙所にライターが設置されているため、喫煙者の方は利用することができます。
火気類の持ち込み制限は航空安全上の重要な規定であり、違反した場合は搭乗拒否などの厳しい措置が取られる可能性があります。
出発前に必ず所持品をチェックし、該当する物品がないことを確認しておきましょう。
まとめ：中国国際航空の手荷物規制は準備で乗り切れる
最後に記事のポイントをまとめます。
- 機内持ち込み手荷物は5kgまでと制限が厳しい
- 預け入れ手荷物は23kg×2個まで無料で利用可能
- モバイルバッテリーは容量表示が必須で機内持ち込みのみ許可
- 液体類は機内持ち込み100ml以下、預け入れは500mlまで
- オンラインチェックインは前日からが現実的
- 超過手荷物は事前申請で料金が割引
- リチウムバッテリー搭載機器は預け入れ不可
- 火気類は完全持ち込み禁止
- 中国での乗り継ぎは追加の保安検査あり
- 預け入れ荷物は通常最終目的地まで転送
- 公式アプリで荷物追跡が可能
- アルコール類は度数70%以下で5リットルまで可能
