航空会社の上級会員になりたいけど、修行は大変…そんな悩みを持つ旅行好きの方々に朗報です!「スカイチーム ステータスマッチ」を利用すれば、すでに持っている他社の上級会員資格を活かして、スカイチーム加盟航空会社の上級会員になることができます。エールフランスKLMの有料ステータスマッチやデルタアメックスゴールドカードを活用する方法など、2025年最新の情報をお届けします!

スカイチームには大韓航空やデルタ航空など19社もの航空会社が加盟しています。上級会員になれば、エコノミークラスでも優先チェックイン、優先搭乗、ラウンジ利用といった特典が世界中で使えるようになります。JGCやSFC会員の方は特に必見!あなたの会員資格がどのステータスにマッチするのか、申請方法や費用も詳しく解説します。
記事のポイント!
- スカイチームのステータスマッチとは何か、基本的な仕組みと特典について
- エールフランスKLMの有料ステータスマッチの最新情報と申請方法
- JALのJGCやANAのSFC会員がどのステータスにマッチできるのか
- デルタアメックスゴールドカードやベトナム航空など、ステータスマッチ以外の上級会員になる方法
スカイチーム ステータスマッチとは何かとその基本的な仕組み
- ステータスマッチの基本的な仕組みは他社上級会員資格を活用すること
- スカイチームとは19の航空会社が加盟する世界的な航空連合である
- スカイチームのエリートステータスには2種類あり、それぞれ特典が異なる
- ステータスマッチを活用するメリットは航空会社を乗り換えても特典を維持できること
- ステータスマッチの一般的な条件は現在の会員資格証明と申請料の支払いである
- ステータスマッチ後の有効期間は通常1年間だが継続方法もある
ステータスマッチの基本的な仕組みは他社上級会員資格を活用すること
ステータスマッチとは、ある航空会社の上級会員資格を持っている人が、その資格を別の航空会社やアライアンスに「マッチ(移行)」させて同等の上級会員資格を獲得できる制度です。簡単に言えば、「あなたはすでに他社で優良顧客と証明されているので、うちでも同じように扱いますよ」という仕組みです。
航空会社にとっては他社の優良顧客を自社に引き込むチャンスになり、利用者にとっては新たに上級会員資格を獲得するための煩わしい「修行」をせずに済むというメリットがあります。ステータスマッチを利用することで、スカイチームの航空会社を普段使っていなくても、すでに持っているJALやANAなどの上級会員資格を活かして、スカイチームの上級会員になることができます。
ステータスマッチには大きく分けて3つのタイプがあります。一つ目は「ステータスマッチ」で、申請するだけで同等の会員資格がもらえるタイプ。二つ目は「チャレンジ」で、限定期間内に一定の搭乗実績を達成することで会員資格がもらえるタイプ。三つ目は「ステータスマッチ+チャレンジ」で、まず期間限定で会員資格をもらい、その間に一定の搭乗実績を達成すると延長されるタイプです。
スカイチームのステータスマッチは、航空会社ごとに条件が異なり、期間限定のキャンペーンとして実施されることが多いです。2025年現在、エールフランスKLMグループが有料のステータスマッチキャンペーンを実施していることが確認されています。
また、ステータスマッチを申請できる回数に制限があることも多く、例えばデルタ航空の場合は過去3年間にステータスマッチを利用していないことが条件となっています。そのため、ステータスマッチは最も恩恵を受けられるタイミングで申請することが大切です。
スカイチームとは19の航空会社が加盟する世界的な航空連合である
スカイチームは2000年に設立された世界三大航空連合(アライアンス)の一つで、現在19の航空会社が加盟しています。ワンワールド(JAL加盟)、スターアライアンス(ANA加盟)と並ぶ大規模な航空連合です。残念ながら日本の航空会社はスカイチームには加盟していませんが、アジアからは大韓航空、チャイナエアライン(中華航空)、ベトナム航空、中国東方航空、廈門航空、ガルーダインドネシア航空が加盟しています。
スカイチームの特徴として、ヨーロッパのエールフランス航空やKLMオランダ航空、アメリカのデルタ航空などの大手航空会社が加盟していることが挙げられます。また、地方発着の便が充実している点も魅力で、例えば大韓航空は日本の10都市以上に就航しているため、地方在住の方がソウル経由で世界各地へ移動する際に便利です。
スカイチーム加盟航空会社のフライトを利用する際は、統一されたサービスを受けることができます。例えば、チェックインカウンターの共有や乗り継ぎの簡略化、マイル・ポイントの相互利用などが可能です。特に上級会員になると、スカイチーム全加盟航空会社で共通の特典を受けられるようになります。
また、スカイチームに所属する航空会社の多くは、独自のフリークエントフライヤープログラム(FFP)を運営しています。例えば、デルタ航空の「スカイマイル」、エールフランス-KLMの「フライング・ブルー」などがあります。これらのプログラムに入会して上級会員になると、スカイチーム全体での特典も享受できるようになります。
日本に就航しているスカイチーム加盟航空会社は12社あり、利用しやすいのが魅力です。特に、アジア地域への旅行が多い方やヨーロッパへの長距離便を利用する方には、スカイチームの上級会員資格を持っていると大きなメリットがあります。
スカイチームのエリートステータスには2種類あり、それぞれ特典が異なる

スカイチームには「スカイチーム・エリート」と「スカイチーム・エリート・プラス」の2種類の上級会員ステータスがあります。これらのステータスは、スカイチーム加盟航空会社の上級会員になることで自動的に付与されるものです。
まず「スカイチーム・エリート」の特典には、座席指定の優先、優先チェックインカウンターの利用、空席待ちの優先、超過手荷物無料許容、優先搭乗などがあります。多くの航空会社では一番下の上級会員ステータス(デルタ航空ならシルバーメダリオン会員など)を持っていれば、スカイチーム・エリートのステータスが付与されます。
一方、「スカイチーム・エリート・プラス」はより上位のステータスで、エリートの特典に加えて、ラウンジの利用や手荷物の優先取り扱いといったプレミアムな特典が追加されます。多くの航空会社では2番目以上の上級会員ステータス(デルタ航空ならゴールドメダリオン会員以上など)を持っていれば、スカイチーム・エリート・プラスのステータスが付与されます。
特に注目すべき特典は、ラウンジアクセスです。スカイチーム・エリート・プラスの会員になると、世界各国の750箇所以上のスカイチームラウンジを利用できるようになります。しかも、利用クラスに関わらずラウンジが利用可能なので、エコノミークラスの航空券でも空港ラウンジでリラックスすることができます。
ただし、2024年1月以降、一部の航空会社では規約が変更されていることもあります。例えば、デルタ航空ではゴールドステータスを持っていても、ベーシックエコノミー(一番安い運賃)の場合はデルタラウンジを利用できなくなりました。ただし、他のスカイチーム加盟航空会社のラウンジは通常通り利用できるとされています。
こうした特典を活用することで、長距離フライトや乗り継ぎの際の快適性が格段に向上します。特に国際線を頻繁に利用する方にとっては、スカイチームの上級会員資格を持つことで旅行の質が大きく変わるでしょう。
ステータスマッチを活用するメリットは航空会社を乗り換えても特典を維持できること
ステータスマッチの最大のメリットは、航空会社を乗り換えても上級会員としての特典を維持できることです。例えば、これまでJALやANAをメインに利用していた方が、仕事や引っ越しなどの理由でスカイチーム加盟航空会社を利用する機会が増えた場合、ゼロから上級会員を目指すのではなく、既存の上級会員資格を活かして同等のステータスを獲得できます。
特に海外出張が多いビジネスパーソンにとっては、複数のアライアンスで上級会員資格を持つことで、どの航空会社を利用する場合でも一定のサービスレベルを確保できるというメリットがあります。優先チェックイン、優先搭乗、ラウンジ利用などの特典は、長距離フライトや頻繁に移動する方にとって大きな価値があります。
また、地方在住の方にとってもスカイチームの上級会員資格は魅力的です。スカイチーム加盟の大韓航空は日本の多くの地方空港に就航しており、ソウル経由で世界各地へ効率的に移動できます。特に中国地方や九州地方に住んでいる方は、東京経由よりもソウル経由のほうが時間的に効率的な場合もあります。ソウルの仁川国際空港は同じターミナルでの乗り継ぎが可能で、非常に便利です。
さらに、スカイチーム加盟航空会社には比較的料金が安い航空会社も多く、「ベトナム航空」「アエロフロートロシア航空」「チャイナエアライン」「中国東方航空」などは格安航空券や格安パッケージツアーでもよく見かけます。こうした航空会社を上級会員として利用できれば、リーズナブルな価格で快適な旅が楽しめます。
2020年の羽田空港発着枠拡大に伴い、スカイチーム所属の航空会社、特にデルタ航空の便が増えたことも、日本在住者にとってスカイチームの利便性が高まった要因の一つです。ステータスマッチを活用して、こうした変化にも柔軟に対応できるのは大きなメリットと言えるでしょう。
ステータスマッチの一般的な条件は現在の会員資格証明と申請料の支払いである
ステータスマッチを申請する際の一般的な条件としては、まず現在持っている他社の上級会員資格の証明が必要です。多くの場合、会員カードの画像やスクリーンショット、会員証明書類の提出が求められます。また、その会員資格が実際に利用して獲得したものであることを証明するために、飛行履歴や会員資格取得の詳細なども提出を求められることがあります。
エールフランスKLMの現在行われている有料ステータスマッチの場合、申請料はステータスに応じて異なります。シルバーが99ドル(約1万5200円)、ゴールドが299ドル(約4万6000円)、プラチナが399ドル(約6万1400円)となっています。この料金を支払うことで、1年間の会員資格が付与されます。
また、多くのステータスマッチには申請回数の制限があります。例えばデルタ航空の場合、過去3年間にステータスマッチを行っていないこと、無償のメダリオン・ステータスを得ていないことが条件となっています。さらに、2024年4月頃からは過去3年間に一度はデルタ航空に搭乗している必要があるという条件も追加されたようです。
一部のステータスマッチでは、申請時に対象の航空会社の航空券を購入することが条件となっているケースもあります。例えばヴァージン・アトランティック航空のステータスマッチでは、申請時に同社の航空券を1枚予約し、会員カードの画像と一緒に提出する必要がありました。
申請方法は、基本的に航空会社の公式ウェブサイトやメールでの申請となります。エールフランスKLMの場合は専用のウェブページから申請を行います。申請から審査結果が出るまでの期間は航空会社によって異なりますが、数日から数週間程度かかることが一般的です。
ステータスマッチの申請条件は航空会社により異なり、また時期によっても変更されることがあるため、申請前に最新の情報を確認することが重要です。
ステータスマッチ後の有効期間は通常1年間だが継続方法もある
ステータスマッチによって獲得した上級会員資格の有効期間は、通常1年間となっています。エールフランスKLMの現在のキャンペーンも、申請が承認されると1年間の会員資格が付与されます。この期間中は、スカイチームの全加盟航空会社で共通の上級会員特典を享受できます。
ただし、多くの場合、この会員資格を継続するためには、通常の上級会員と同様に一定の搭乗実績や利用実績を積む必要があります。例えばデルタ航空のステータスマッチ+チャレンジの場合、最初の3ヶ月間にゴールド会員なら12,500MQM(メダリオン会員資格取得必要マイル)もしくは15MQS(メダリオン会員資格取得必要区間)と1,500MQD(メダリオン会員資格取得必要ドル)を獲得する必要があります。
こうした継続条件を満たすのは、頻繁に対象の航空会社を利用する方でなければ難しい場合もあります。そのため、ステータスマッチは「1年間のお試し期間」と考え、その間に対象の航空会社やアライアンスが自分のニーズに合うかを見極めるのも一つの方法です。
一方で、ステータスマッチを連続して活用する「連続ステータスマッチ」という方法もあります。例えば、A社の上級会員資格をB社にマッチさせ、その後B社の上級会員資格をC社にマッチさせるという方法です。これにより、実際の搭乗実績がなくても複数の航空会社やアライアンスで上級会員資格を維持できる可能性があります。ただし、これはやや複雑な方法で、タイミングや条件が重要になります。
また、クレジットカードを活用して上級会員資格を維持する方法もあります。例えば、デルタ スカイマイル アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードを保有していると、初年度は無条件でデルタ航空のゴールドメダリオン会員(スカイチーム・エリート・プラス相当)になれます。2年目以降は年間150万円以上のカード利用が条件となりますが、実際の搭乗実績がなくても会員資格を維持できる点が魅力です。
結局のところ、ステータスマッチの活用方法は個人の旅行スタイルや利用頻度によって異なります。一時的な特典目的なのか、長期的に上級会員資格を維持したいのかを考慮して、最適な戦略を選ぶことが大切です。

スカイチーム ステータスマッチの具体的な方法と2025年の現在のキャンペーン
- エールフランスKLMの有料ステータスマッチは2025年も実施中である
- ANAのSFC会員はエールフランスKLMのプラチナにマッチ可能である
- JALのJGC会員はエールフランスKLMのゴールドにマッチ可能である
- デルタアメックスゴールドカードでステータスマッチせずに上級会員になる方法もある
- ベトナム航空のステータスマッチは過去に実施された実績がある
- ITAエアウェイズやガルーダインドネシア航空も過去にステータスマッチを実施している
- ステータスマッチを連続で活用して効率的に上級会員資格を維持する方法もある
- まとめ:スカイチーム ステータスマッチは上級会員特典を手軽に得られる有効な手段である
エールフランスKLMの有料ステータスマッチは2025年も実施中である
2025年3月現在、エールフランス-KLMグループは有料のステータスマッチキャンペーンを実施しています。このキャンペーンでは、他社の上級会員資格を持つ方が、有料でフライング・ブルーの上級ステータスを獲得できます。フライング・ブルーはエールフランス航空とKLMオランダ航空が共同で運営するマイレージプログラムで、スカイチームの上級会員特典が付与されます。
エールフランスKLMの有料ステータスマッチの大きな特徴は、実際の搭乗実績がなくても、申請料を支払うだけで1年間の上級会員資格が得られる点です。申請料は日本在住者の場合、シルバーが99ドル(約1万5200円)、ゴールドが299ドル(約4万6000円)、プラチナが399ドル(約6万1400円)となっています。
獲得できるステータスは、シルバー、ゴールド、プラチナの3種類です。シルバー会員になると、スカイチーム・エリートの特典を受けることができます。ゴールド会員とプラチナ会員になると、スカイチーム・エリート・プラスの特典を受けることができ、エコノミークラスでもスカイチーム全加盟航空会社のラウンジを利用できるようになります。
申請方法は、エールフランスKLMの公式サイト内にある専用ページから行います。申請には、現在の上級会員資格を証明する書類(会員カードの画像やスクリーンショットなど)と申請料の支払いが必要です。申請が承認されると、フライング・ブルーの上級会員資格が1年間付与されます。
このステータスマッチは通常、不定期に開催されるキャンペーンですが、2025年に入ってからも継続して実施されています。ただし、いつまで続くかは不明なので、興味のある方は早めに検討することをお勧めします。また、一度ステータスマッチを利用すると、一定期間(通常は数年間)は再度申請できない場合が多いので、最も恩恵を受けられるタイミングで申請することが重要です。
エールフランスKLMのステータスマッチは、ヨーロッパ方面への旅行が多い方や、スカイチーム加盟航空会社の特典を活用したい方にとって、非常に魅力的なオプションと言えるでしょう。
ANAのSFC会員はエールフランスKLMのプラチナにマッチ可能である
ANAの「スーパーフライヤーズカード(SFC)」会員の方にとって朗報です。現在実施中のエールフランスKLMのステータスマッチでは、SFC会員はフライング・ブルーの最上位ステータスである「プラチナ」にマッチすることが可能です。これは、ANAの一般的な上級会員ステータスである「プラチナ」や「ダイヤモンド」会員と同等の扱いとなります。
SFC会員がプラチナにマッチできるということは、スカイチーム・エリート・プラスの全特典を享受できることを意味します。具体的には、優先チェックイン、優先搭乗、手荷物の優先取り扱い、そして何より価値が高いのがスカイチーム全加盟航空会社のラウンジ利用権です。エールフランスやKLMのビジネスクラスのラウンジはもちろん、デルタ航空や大韓航空などのラウンジも、エコノミークラス搭乗時でも利用可能になります。
申請費用は399ドル(約6万1400円)となりますが、1年間の有効期間中にヨーロッパやアメリカへの往復1回の旅行でも、ラウンジ利用やその他の特典を考えると、十分に元を取ることができるでしょう。特に長距離フライトや乗り継ぎが多い旅程では、ラウンジでリラックスできることの価値は計り知れません。
SFC会員の方がエールフランスKLMのプラチナにマッチする方法は簡単です。エールフランスKLMの公式サイトにあるステータスマッチの申請ページから、SFC会員カードの画像をアップロードし、申請料を支払うだけです。審査後、承認されれば1年間のプラチナ会員資格が付与されます。
ただし、注意点もあります。SFC会員であることを証明するためには、実際のSFCカードの画像が必要です。また、申請時にはフライング・ブルーの会員番号が必要なので、事前にフライング・ブルーに登録しておく必要があります。
ANAとエールフランスKLMは異なるアライアンスに所属していますが(ANAはスターアライアンス、エールフランスKLMはスカイチーム)、このステータスマッチを利用することで、両方のアライアンスの特典を享受できるようになります。これは、世界中を飛び回るビジネスパーソンや旅行愛好家にとって、非常に価値のある戦略と言えるでしょう。
JALのJGC会員はエールフランスKLMのゴールドにマッチ可能である

JALのジャパン・グローバル・クラブ(JGC)会員の方も、エールフランスKLMのステータスマッチを活用することができます。現在のキャンペーンでは、JGC会員、JGCクリスタル会員、JGCサファイア会員はフライング・ブルーの「ゴールド」ステータスにマッチすることが可能です。
ゴールドステータスにマッチすると、スカイチーム・エリート・プラスの特典を受けることができます。これには、優先チェックイン、優先搭乗、手荷物の優先取り扱い、そして最も価値のあるスカイチーム全加盟航空会社のラウンジ利用権が含まれます。ゴールドとプラチナの違いは主に航空会社内でのボーナスマイルの付与率や座席アップグレードの優先順位などで、スカイチームの基本的な上級会員特典に関しては同様のサービスを受けることができます。
申請費用はゴールドの場合、299ドル(約4万6000円)となります。これは、プラチナの399ドルよりも100ドル安く、コストパフォーマンスを考えると、多くのJGC会員にとって魅力的な選択肢と言えるでしょう。
申請方法は、エールフランスKLMの公式サイトにあるステータスマッチの申請ページから、JGC会員カードの画像をアップロードし、申請料を支払うだけです。審査後、承認されれば1年間のゴールド会員資格が付与されます。
なお、JALのさらに上位のステータスであるJGCプレミア(JGP)会員やJGCダイヤモンド会員の方は、フライング・ブルーの最上位ステータスである「プラチナ」にマッチすることができます。こちらの申請費用は399ドル(約6万1400円)となります。
JALとエールフランスKLMは異なるアライアンスに所属していますが(JALはワンワールド、エールフランスKLMはスカイチーム)、このステータスマッチを利用することで、両方のアライアンスの特典を享受できるようになります。特に、普段はJALを利用しているけれど、たまにスカイチーム加盟航空会社を利用する機会がある方にとっては、非常に有用なオプションです。
また、ワンワールドの上級会員として享受できる特典と、スカイチームの上級会員として享受できる特典の両方を手に入れることができるため、世界中どこに行っても快適な旅行体験が可能になります。
デルタアメックスゴールドカードでステータスマッチせずに上級会員になる方法もある
スカイチームの上級会員になる方法として、ステータスマッチ以外にも効率的な方法があります。その一つが「デルタ スカイマイル アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」の利用です。このクレジットカードを保有するだけで、デルタ航空のゴールドメダリオン会員になることができ、それによりスカイチーム・エリート・プラスのステータスも自動的に付与されます。
デルタ スカイマイル アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードの年会費は26,000円(税抜)です。一見高額に感じるかもしれませんが、ステータスマッチの申請料(ゴールドの場合299ドル≒約4万6000円)と比較すると、むしろお得と言えるかもしれません。しかも、カードには様々な特典が付いており、航空券購入時のボーナスマイルや海外旅行保険など、旅行者にとって魅力的な内容となっています。
このカードの最大のメリットは、初年度は無条件でゴールドメダリオン会員資格が付与される点です。ただし、2年目以降は年間150万円以上のカード利用が条件となりました(以前は条件なしでしたが、改悪されました)。それでも、日常の買い物やビジネス出費をこのカードで支払うことで、実際に航空機に乗る「修行」をしなくても上級会員資格を維持できる点は大きな魅力です。
ゴールドメダリオン会員になると、スカイチーム・エリート・プラスとしての特典はもちろん、デルタ航空独自の特典も享受できます。例えば、米国内線でのファーストクラスへの無料アップグレードや、デルタコンフォートプラス(足元の広い座席)へのアップグレードなどがあります。特に米国内を頻繁に移動する方にとっては、大きな価値があるでしょう。
また、デルタ航空のマイルである「スカイマイル」には有効期限がないという大きな利点もあります。一般的なマイルプログラムでは、2〜3年程度の有効期限があり、期限内に使わないとマイルが失効してしまいますが、スカイマイルはその心配がありません。マイルを貯めて特典航空券に交換したい方にとっては、非常に使いやすいプログラムといえるでしょう。
ただし、注意点もあります。2024年1月以降、デルタ航空では改悪が行われ、ゴールドメダリオン会員であってもベーシックエコノミー(一番安い運賃)の場合はデルタラウンジを利用できなくなりました。ただし、他のスカイチーム加盟航空会社のラウンジは通常通り利用できるとされています。こうした改悪は、航空会社のステータスプログラムでは時々発生するものなので、最新の情報を常にチェックすることが大切です。
ベトナム航空のステータスマッチは過去に実施された実績がある
ベトナム航空も、過去にステータスマッチキャンペーンを実施した実績があります。ベトナム航空はスカイチームの加盟航空会社で、「ロータスマイル」というマイレージプログラムを運営しています。ベトナム航空の上級会員になれば、スカイチームの共通特典も享受できます。
過去の情報によると、ベトナム航空は他社の上級会員資格を持つ方に対して、ロータスマイルのチタニウム会員(スカイチーム・エリート相当)やゴールド会員(スカイチーム・エリート・プラス相当)へのステータスマッチを実施していました。ただし、2025年3月現在、公式に実施中のキャンペーンは確認できていません。
ベトナム航空のステータスマッチに関連して注目すべきなのが、三井住友VISAカードが発行するベトナム航空のクレジットカードです。このカードには通常カードとゴールドカードの2種類があり、ゴールドカードを持つとベトナム航空のゴールドステータス、通常カードを持つとチタニウムステータスが自動的に付与されます。
ゴールドカードの年会費は40,000円と高額ですが、初年度は無料となっています。つまり、初年度は年会費なしでベトナム航空のゴールド会員(スカイチーム・エリート・プラス相当)になれるというわけです。通常カードの年会費は5,000円で、チタニウム会員(スカイチーム・エリート相当)になれます。
ベトナム航空のゴールド会員になると、ビジネスクラスラウンジの利用やボーナスポイント、手荷物の優遇などの特典があります。チタニウム会員はラウンジ利用はできませんが、優先チェックインや優先搭乗などの基本的な上級会員特典は受けられます。
このクレジットカードを活用する利点は、実際の搭乗実績がなくても上級会員資格が得られる点です。特に、プライオリティパスなどの別のラウンジアクセスカードを持っている場合、ラウンジ利用以外の特典(優先チェックイン、優先搭乗、手荷物の優遇など)だけでも十分価値があると言えるでしょう。
ベトナム航空は日本からベトナムへの直行便を運航しており、日本からアジア各地への移動にも便利です。また、ベトナムを経由して東南アジアやオセアニアへの移動も可能なため、この地域への旅行が多い方にとっては、ベトナム航空の上級会員資格を持つことでより快適な旅が実現できるでしょう。
ITAエアウェイズやガルーダインドネシア航空も過去にステータスマッチを実施している
スカイチーム加盟航空会社の中には、ITAエアウェイズやガルーダインドネシア航空のように、過去にステータスマッチキャンペーンを実施した航空会社もあります。これらの情報は、将来同様のキャンペーンが再び実施される可能性を示唆しているため、知っておくと役立つでしょう。
ITAエアウェイズは、旧アリタリア航空の後継航空会社として2021年に設立されたイタリアの航空会社です。2022年には複数回ステータスマッチキャンペーンを実施していました。特に注目すべき点は、対象となる航空会社が非常に多かったことです。ANA、JAL、キャセイパシフィック、ブリティッシュエアウェイズ、アメリカン航空、ユナイテッド航空、シンガポール航空など、22社の上級会員が対象となっていました。
ITAエアウェイズのステータスマッチでは、申請時にITAエアウェイズの航空券を1枚購入し、既存の会員カードと一緒にメールで送る必要がありました。承認されると、1年間のITAエアウェイズの上級会員資格が付与され、プレミアム以上の会員はスカイチーム・エリート・プラスのステータスも得られました。
一方、ガルーダインドネシア航空も2019年から2020年にかけてステータスマッチキャンペーンを実施していました。このキャンペーンも、ANA、JAL、キャセイパシフィック、ブリティッシュエアウェイズ、アメリカン航空、ユナイテッド航空、シンガポール航空など、16社の上級会員が対象でした。
ガルーダインドネシア航空のステータスマッチでは、申請表、パスポート、会員カードをメールで送ることで申請が可能でした。承認されると、半年間のガルーダインドネシア航空の上級会員資格が付与され、プラチナ会員はスカイチーム・エリート・プラスのステータスも得られました。有効期間が半年と短いのがネックでしたが、短期間の上級会員体験としては価値があったと言えるでしょう。
これら以外にも、ケニア航空やKLMオランダ航空なども過去にステータスマッチを実施したことがあります。特にケニア航空は2023年8月に実施したステータスマッチが話題になりました。すべての航空会社の上級会員が対象となっていましたが、残念ながら偽の会員資格スクリーンショットを作成して申請する人が多数現れたため、わずか2週間で終了してしまったようです。
こうした過去の事例から、スカイチーム加盟航空会社のステータスマッチは不定期に実施されていることがわかります。現在は実施されていなくても、将来的に再び実施される可能性は十分にあると言えるでしょう。特にITAエアウェイズのように比較的新しい航空会社や、ガルーダインドネシア航空のように市場シェア拡大を狙っている航空会社は、顧客獲得のためにステータスマッチを実施する可能性が高いと考えられます。
ステータスマッチを連続で活用して効率的に上級会員資格を維持する方法もある
より高度なテクニックとして、「連続ステータスマッチ」と呼ばれる方法があります。これは、異なる航空会社間でステータスマッチを連続して行い、効率的に複数の航空会社やアライアンスで上級会員資格を維持する戦略です。例えるなら、格安SIMのキャンペーンを利用して1年ごとにMNP(携帯電話番号ポータビリティ)をするような感覚です。
具体的な例として、TRIP.COMと呼ばれる中国の旅行予約サイトでの事例があります。2020年には、スターアライアンス会員に対して、スターアライアンスコネクティングパートナーの吉祥航空へのステータスマッチキャンペーンが開催されました。この際、例えばANAやユナイテッド航空の上級会員資格を持っていれば、吉祥航空の上級会員になることができました。
さらに、吉祥航空のゴールド会員は、TRIP.COMのブラックダイヤモンド会員(最上位の会員資格)へのステータスマッチも行われました。また、四川航空なども同様にTRIP.COMのブラックダイヤモンド会員へのステータスマッチを実施していました。
そして、TRIP.COMのダイヤモンド会員(通常のダイヤモンド会員でも)は、2020年5月には、Flying Blueのゴールド/プラチナ(スカイチームエリートプラス相当)、フィンエアーのゴールド(ワンワールドサファイア相当)、中国国際航空のゴールド(スターアライアンスゴールド相当)へのステータスマッチ+チャレンジが同時に開催され、一気に三大連合の上級会員を手に入れる機会がありました。
このように、ステータスマッチを連続して活用することで、実際の搭乗実績がなくても、複数のアライアンスで上級会員資格を効率的に維持できる可能性があります。ただし、これには2つの条件があります。
まず、最初の航空会社の上級会員資格を持っていることが前提です。例えば、ANAやJALの上級会員資格を持っていない場合は、この連鎖を始めることができません。
次に、ステータスマッチには申請のタイミングが重要です。すべてのステータスマッチキャンペーンが常時実施されているわけではなく、期間限定のものが多いため、タイミングを見計らって申請する必要があります。
また、連続ステータスマッチには注意点もあります。statusmatch.comというサイトを通じてステータスマッチを申請する場合、そこに履歴が残るため、同じサイトを使った複数回の連続申請はできないことがあります。例えば、A社でB社にマッチした履歴がある場合、B社でC社へのマッチは認められないケースがあります。
連続ステータスマッチは少し複雑ですが、上手く活用すれば、実際の搭乗実績なしに複数のアライアンスで上級会員資格を維持できる可能性があります。特に、複数のアライアンスを使い分ける必要がある方にとっては、検討する価値のある戦略と言えるでしょう。

まとめ:スカイチーム ステータスマッチは上級会員特典を手軽に得られる有効な手段である
最後に記事のポイントをまとめます。
- スカイチーム ステータスマッチとは、既存の他社上級会員資格をスカイチーム加盟航空会社の同等資格に移行できる制度
- スカイチームには「エリート」と「エリート・プラス」の2つのステータスがあり、エリート・プラスではラウンジ利用が可能
- 2025年3月現在、エールフランスKLMが有料ステータスマッチを実施中で、費用はシルバー99ドル、ゴールド299ドル、プラチナ399ドル
- ANAのSFC会員はエールフランスKLMのプラチナに、JALのJGC会員はゴールドにマッチ可能
- デルタ スカイマイル アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードを持つと、ステータスマッチなしでスカイチーム・エリート・プラスになれる
- ベトナム航空のクレジットカードも、初年度無料でスカイチーム・エリートまたはエリート・プラスになれる選択肢
- ITAエアウェイズやガルーダインドネシア航空など、他のスカイチーム加盟航空会社も過去にステータスマッチを実施
- ステータスマッチの有効期間は通常1年間だが、継続条件を満たせば延長可能
- 連続ステータスマッチを活用すれば、複数のアライアンスで効率的に上級会員資格を維持できる
- ステータスマッチは実際の「修行」なしで上級会員になれる便利な手段だが、タイミングや条件を見極めることが重要
- 上級会員の主な特典には、優先チェックイン、優先搭乗、ラウンジ利用、手荷物の優先取り扱いなどがある
- スカイチーム加盟航空会社は19社あり、アジア、ヨーロッパ、アメリカなど世界中をカバーしている
スカイチーム ステータスマッチを上手く活用して、より快適な空の旅をお楽しみください!