ソラシドエアの特典航空券制度が2024年10月27日から大きく変更されることが発表されました。中でも注目すべきは、人気路線である羽田-那覇間の必要マイル数が大幅に増加し、往復割引が廃止されることです。
しかし、この改悪の中にもチャンスは隠されています。実は九州路線では一部必要マイル数が減少し、Vポイントからソラシドエアマイルへの交換レート1:2は維持されるなど、まだまだお得に活用できる部分が残されているのです。
記事のポイント!
- 2024年10月からの特典航空券制度改定の具体的な内容
- 路線別の必要マイル数の変更点と影響
- 改悪後でも活用できるお得な使い方
- 他社マイルとの比較でわかる価値
Vポイントとソラシドエアの改悪による変更点と影響
- 2024年10月からの必要マイル数が最大70%増加
- 往復割引が完全廃止に
- 沖縄路線の必要マイル数が大幅アップ
- 九州路線は一部で必要マイル数が減少
- シーズン区分の細分化でハイシーズンが増加
- マイル交換レートは1:2を維持
2024年10月からの必要マイル数が最大70%増加
ソラシドエアは2024年10月27日搭乗分から、特典航空券の必要マイル数を改定します。最も大きな変更点は、羽田-那覇間の必要マイル数の増加です。
レギュラーシーズンの場合、片道8,000マイルから11,000マイルへと上昇。往復では13,000マイルから22,000マイルと約70%もの大幅な増加となりました。
この変更により、必要なVポイント数も往復で6,500ポイントから11,000ポイントへと増加することになります。
ANAの特典航空券の必要マイル数と比較すると、ローシーズンで8,000マイル、レギュラーシーズンで9,500マイル、ハイシーズンで12,000マイルであることから、改定後はANAよりも高くなってしまいます。
しかし、Vポイントからの交換レートが1:2と高いため、実質的な負担はANAよりも低く抑えられる可能性があります。
往復割引が完全廃止に
これまでソラシドエアでは、往復同時予約の場合に割引が適用されていましたが、この制度が完全に廃止されることになりました。
この変更により、例えば東京-宮崎間のレギュラーシーズンでは、往復12,000マイルという必要マイル数は変わらないものの、片道ずつの予約でも同じマイル数で予約できるようになります。
むしろ片道利用の場合、レギュラーシーズンで7,000マイルから6,000マイルに減少するなど、柔軟な旅程を組みやすくなる側面もあります。
一方で、ローシーズンやハイシーズンでは実質的な値上げとなり、特に沖縄路線での影響が大きくなっています。
往復割引の廃止は、片道利用の活性化につながる可能性がありますが、往復での利用を考えていた方にとっては大きな痛手となりそうです。
沖縄路線の必要マイル数が大幅アップ
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沖縄路線における必要マイル数の増加は、今回の改定で最も大きな変更点となっています。
羽田-那覇間では、ローシーズンで片道6,000マイルから9,000マイルへ、レギュラーシーズンで8,000マイルから11,000マイルへ、ハイシーズンで10,000マイルから13,000マイルへと、全シーズンで大幅な増加となりました。
往復で見ると、レギュラーシーズンの場合、13,000マイルから22,000マイルへと約70%の増加。これはVポイントに換算すると、6,500ポイントから11,000ポイントの増加を意味します。
さらに、那覇-神戸間や那覇-名古屋間などの沖縄発着路線でも同様に必要マイル数が増加しており、沖縄への旅行計画に大きな影響を与えることになります。
この変更により、沖縄路線の特典航空券の価値は相対的に低下することになりました。
九州路線は一部で必要マイル数が減少
九州路線については、必要マイル数の変更による影響が比較的小さく、むしろ一部の路線では必要マイル数が減少しています。
羽田-九州間の路線では、レギュラーシーズンの場合、片道での必要マイル数が7,000マイルから6,000マイルに減少。往復12,000マイルという水準は維持されており、実質的な値下げとなる場合もあります。
特に宮崎や熊本、鹿児島などの路線では、片道利用時の必要マイル数が減少しており、九州内での周遊旅行など、柔軟な旅程を組む際にはむしろ使いやすくなっています。
また、那覇-宮崎間や那覇-鹿児島間などの短距離路線でも必要マイル数が減少しており、九州-沖縄間の移動でも以前より有利に使える場合があります。
これらの路線については、改定後もJALやANAと比較して圧倒的に優位な必要マイル数を維持しています。
シーズン区分の細分化でハイシーズンが増加
シーズン区分が細かく設定され直し、ハイシーズン期間が大幅に増加することになりました。
新しいシーズン表では、3連休の前後を含めてハイシーズンに設定されるようになり、11月下旬には2週間のハイシーズン期間が新たに設定されています。
また、春休み期間については3月14日から全てがハイシーズンとして設定され、ローシーズンは1月のみと非常に短い期間に限定されることになりました。
このシーズン区分の変更により、実質的な値上げとなるケースが増えることが予想されます。特に連休や季節の変わり目など、従来レギュラーシーズンだった期間がハイシーズンに変更される例が多く見られます。
これにより、特典航空券を効率的に利用するためには、より慎重な旅行計画が必要になってきそうです。
マイル交換レートは1:2を維持
Vポイントからソラシドエアマイルへの交換レートは、1ポイントあたり2マイルという高還元率を維持することが確認されています。
このレートは他社と比較しても非常に優位性があり、例えばANAマイルやJALマイルへの交換レートが1ポイントあたり0.5マイルであることを考えると、その価値は依然として高いと言えます。
例えば30,000円分のポイントを交換すると、ソラシドエアなら6万マイルになりますが、ANAマイルに交換した場合は21,000マイルにしかならず、九州路線なら家族4人分の発行が可能な水準を維持しています。
沖縄路線でも、60,000マイルあれば2人分(もう少し貯めれば3人分)の特典航空券が取得可能で、ANAの場合の1人分と比較しても、まだまだ優位性は保たれています。
この高還元レートが維持される限り、ソラシドエアマイルの価値は十分に保たれると考えられます。
Vポイントとソラシドエアの改悪後の活用方法
- Vポイント→ソラシドマイルの交換は依然として高還元
- 九州路線利用なら改悪の影響は限定的
- 片道利用が改悪前より有利に
- 予約のコツは早期予約と閑散期の利用
- エアドゥとの相互交換で北海道路線も活用可能
- ANAマイルとの比較でも依然コスパ良好
- まとめ:Vポイントとソラシドエアの改悪はチャンスあり
Vポイント→ソラシドマイルの交換は依然として高還元
Vポイントからソラシドエアマイルへの交換は、2024年10月の制度改定後も1ポイント→2マイルの高還元率を維持しています。
この交換レートは、ANAマイルやJALマイルの交換レート(1ポイント→0.5マイル)と比較すると4倍の価値があります。
例えば30,000円分のVポイントを交換すると、ソラシドエアでは60,000マイル獲得できますが、ANAマイルに交換した場合は15,000マイルにしかなりません。
Vポイントは三井住友カードの利用で効率的に貯めることができ、対象店舗での支払いで最大7%の還元率を実現できます。
実際の必要マイル数で見ても、羽田-宮崎間のレギュラーシーズンなら片道6,000マイル、つまり3,000Vポイントで利用可能です。
九州路線利用なら改悪の影響は限定的
九州路線については、今回の制度改定による影響が比較的小さく、一部では必要マイル数が減少しています。
羽田-宮崎間のレギュラーシーズンでは、片道の必要マイル数が7,000マイルから6,000マイルに減少しました。
往復で見た場合も、レギュラーシーズンなら12,000マイルと変わらず、JALやANAと比較しても依然として優位性を保っています。
また、那覇-宮崎間や那覇-鹿児島間などの短距離路線でも必要マイル数が減少しており、九州-沖縄間の移動でもお得に利用できます。
さらに、九州路線は特典航空券の予約も比較的取りやすい傾向にあります。
片道利用が改悪前より有利に
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今回の改定で往復割引が廃止されましたが、その代わりに片道利用時の必要マイル数が減少している路線があります。
例えば東京-九州間のレギュラーシーズンでは、片道の必要マイル数が7,000マイルから6,000マイルに減少しました。
これにより、行きと帰りで異なる空港を利用する旅程を組む際に、より柔軟な予約が可能になっています。
さらに、他社の航空券と組み合わせて利用することで、より効率的な旅程を組むことができるようになりました。
場合によってはANAやJALの通常運賃と組み合わせることで、最適な旅程を実現できる可能性も出てきています。
予約のコツは早期予約と閑散期の利用
特典航空券の予約には、いくつかの重要なポイントがあります。
まず、予約開始日をしっかりと把握することが重要です。2024年3月31日~10月26日搭乗分の予約は1月31日14時から開始されました。
10月27日以降の予約枠は8月下旬に開放される予定で、人気路線はすぐに埋まってしまう傾向にあります。
特に沖縄路線は予約開始日当日でないと確保が難しく、平日でも予約が取りにくい状況です。
必要マイル数を抑えるためには、1月のみとなったローシーズンを狙うことも効果的です。
エアドゥとの相互交換で北海道路線も活用可能
エアドゥは北海道路線を中心に運航しており、ソラシドエアとは相互にマイル交換が可能です。
東京-札幌間の特典航空券は、ローシーズンで片道1,400ポイントから利用可能です。
エアドゥはANAと提携しており、ANAマイルを利用してエアドゥの特典航空券を取得することもできます。
北海道路線ではソラシドエアよりも少ないマイル数で特典航空券を取得できる場合があります。
この組み合わせにより、より広範囲な旅行プランを立てることが可能になります。
ANAマイルとの比較でも依然コスパ良好
ANAマイルと比較しても、ソラシドエアマイルは依然として高いコストパフォーマンスを維持しています。
特に九州路線では、必要マイル数がANAの半分程度で済む場合も多くあります。
Vポイントからの交換レートが4倍有利なため、実質的な負担はANAよりもはるかに少なくなります。
沖縄路線は必要マイル数が増加しましたが、それでもVポイントからの交換を考えると十分な価値があります。
ANAは国際線も含めた幅広い路線網が強みですが、国内線特典航空券に限ればソラシドエアの方が効率的に利用できます。
まとめ:Vポイントとソラシドエアの改悪はチャンスあり
最後に記事のポイントをまとめます。
- 特典航空券の必要マイル数が2024年10月27日から改定
- 羽田-那覇間は往復で最大70%の必要マイル数増加
- 往復割引の完全廃止
- 九州路線は一部で必要マイル数が減少
- シーズン区分が細分化され、ハイシーズンが増加
- Vポイント→マイル交換レート1:2は維持
- 片道利用の柔軟性が向上
- 特典航空券の予約は8月下旬に10月以降分を開放予定
- エアドゥとの相互交換で北海道路線も活用可能
- 九州路線は依然としてANA・JALより優位性あり
- 予約開始日の確認と早期予約が重要
- 改悪後も効率的な活用で十分なメリットを享受可能